お客様の声
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気軽にご相談いただけるような、お客様との距離が近い特許事務所を目指しています。
INTERVIEW
引き継がれる信頼と暖簾
株式会社 松 宮本 英光様
お正月に成人式。
華やかな着物が似合う1月に、鎌倉で創業150年を超える老舗呉服店「みやもと」の
四代目宮本英光様、曜子様ご夫妻にお話しを伺いました。
150年の歴史の中で、お二人でどのようなことに取り組まれてきたのでしょうか。
着物離れが進む中、先代と同じやり方では駄目だと考え、アンケートを実施して着物の何がハードルになっているのか探りました。その結果、「お手入れが難しい」「保管場所が無い」という声を解決することが、着物へのハードルを下げ、着物離れを食い止める改革の軸になると確信しました。
また、当時「貸し倉庫」というビジネスが話題となっており、住宅事情を考慮して、これは着物の世界でも通用すると考え、店からすぐの場所に着物専門の蔵「Kuroudo(クロウド)」を建設しました。
鉄筋コンクリートのビルの中に木造の建物が入っているような構造で、蔵内は気温16~18℃、湿度50%を保っており、まるで美術館のような環境でお客様の大切な着物を保管することができます。
電話一本で着物を指定の場所まで配達し、着用後はお手入れ後に再び保管します。最近では、蔵にある着物やお客様の自宅にある小物類を画像で共有し、コーディネイトの相談も受けています。
その他、敷地内の庭や日本家屋での写真撮影、着付け教室など、着物にまつわることなら全てワンストップで解決できるのが「みやもと」の強みだと考えています。
「Kuroudo(クロウド)」は商標登録もされていますね。
はい。きもの蔵人「みやもと」ブランド化の柱であり、顧客満足度の向上や固定客獲得に貢献する事業の根幹として重要なネーミングですので、商標登録をしました。「Kuroudo(クロウド)」はハード面だけでなく、システムによる管理体制があってこそ成り立っていて、蔵とシステムの総称が「Kuroudo(クロウド)」です。
お手入れのために外部の専門業者を介す場合、着物が複数回移動することになるので、着物が行方不明になるリスクや、専門知識のあるベテラン従業員しか差配できないという煩雑な管理状況でした。
そこで、業務フローや顧客情報を一括管理できるオリジナルシステムを開発することを決断しました。
30年前という家庭用PCがまだ普及していなかった時代ですので、コストも時間もかなりかかりましたが、若い人材でも効率よく業務をまわせる体制が実現でき、その分、若者らしい柔軟な発想で様々な企画を展開できるようになりました。
今後の展望についてお聞かせください。
そろそろ承継のことを考えたいと、昨年税理士の先生を交えて家族会議をしまして、娘が5代目継承のため入社するという大きな節目を迎えました。
娘は結婚後、子育てをしながら総合職としてキャリアを積んでいたのですが、ライフワークバランスや鎌倉への愛着、何より、この店が無くなるなら私が継ぎたいと言って決断してくれました。
絶対に辞めない社員が一人増えたということは、本当に心強く有難いことだと思っています。
「Kuroudo(クロウド)」でお客様の大切な着物を保管するということさえ守ってくれれば、あとは私たちがそうしてきたように、時代のニーズにあわせた商品やサービスを創意工夫してくれればよいと思っています。
これからも、社員皆で力をあわせて、鎌倉の皆様に愛されるお店として精進してまいりますので、見守っていただけたら幸いです。
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