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INTERVIEW
パリのそのままを伝えることが使命
Régalez-Vous オーナーシェフ 佐藤 亮太郎様
パリの最前線で活躍し、パティスリー界の有名人である佐藤亮太郎様。
最初から順風満帆ではなかったというキャリアの始まりから、
究極のブランディングを確立するまでのお話を伺いました。
鎌倉にお店を開くまでのいきさつを教えてください。
20代で渡仏したのですが、その時は言葉もろくに話せず、無給でもいいからと働かせてくれる店をなんとか見つけるところからのスタートでした。がむしゃらに働いて、ありとあらゆる知識や技術を身につけ、周りの日本人が数年で帰国するなか、僕はフランスに残り続けました。
そしてフランスで結婚もし、「中身はフランス人」言えるほどフランスに根付いていき、そろそろ自分の店を構えようと準備を始めた矢先にコロナによるパリのロックダウンに襲われたのです。
日本に比べ、当時のフランスの外出規制は本当に厳しく、仕事ができないどころか日常生活を送ることすら息苦しい状況でした。それで日本に一時帰国をした際、「ロミ・ユニコンフィチュール」いがらしろみから「それなら鎌倉で店を開きなよ」と言われたのが最大のターニングポイントでしたね。
彼女とは若い頃同じ店で苦しい修行を共にしていて、30年来の腐れ縁というか「戦友」なんです。彼女がタイミングよく物件も見つけてくれて、とんとん拍子で開店が決まりました。
鎌倉とパリ、比べてみていかがですか?
鎌倉もパリも、そこに住む人が自分たちの街へ誇りを持っていると感じます。歴史や自然を背景にした豊かな食文化があり、良いものは良い、悪いものは悪いとはっきりと意見を言うところもとても似ています。
僕にとって鎌倉は親戚がいるとか個人的な縁は無かったのですが、開店から3年が経ち、実際に鎌倉で過ごしているうちに、このような似ているところがあるからこそ、鎌倉で店を開くということがとても自然な流れだったのだと感じています。
商標登録をした「Régalez-Vous」とはどういう意味なのでしょうか。
「Régalez-Vous」は、料理でお客様をもてなすときに使うフランス語です。フランスの自宅には、フランス修行を志す若者など、常に誰かしら訪ねてくるという日々でしたので、店名を「Régalez-Vous」にしたと聞いた友人からは「亮太郎っぽいね」と言われました。
普段からやっていたことがブランドになったというか、自分では意識していなかったことですが、周りからそう思われていたのかと新たな発見がありましたね。
今後の展望についてお聞かせください。
僕ができることは「パリをそのまま伝えること」しかないのかなと思っています。
たとえば商品の作り方一つとっても、フランスと日本、とくに鎌倉は湿気が多いので、同じ素材を使って同じ方法で作っても同じものができません。でも、フランスのそのままの味を日本の皆さんに伝えたいので、そこはこだわって妥協せず試作を重ねてから納得のできるものを店頭に並べるようにしています。
また、フランスの職人と日本の職人との違いも強く感じています。日本の職人は、マニュアル通りにきちんとこなすことはできるのですが、マニュアルから外れることを恐れる傾向にあります。
お菓子作りにとって、様々なアプローチで考えて表現することはとても重要なことなので、これからの世代にそれを伝え、育てていくことが僕の役目なのかなと思っています。
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