「ご縁で事業がひろがる」というお話ですが、どのようなご縁があったのでしょうか。

タカギフーズグループは元々食肉卸・小売として創業し、現在では40店舗以上の精肉店や惣菜店、飲食店などを展開しています。実は、このビルのオーナーがそれらの藤沢店の常連で、コロナの影響でテナントが空いた時、「興味があれば」と名刺を置いて行ったことがきっかけで、こちらで開店させていただくことになりました。
また、「Ｂｔａｐｓ」では13種のクラフトビールを扱っていますが、地元のご縁で鎌倉ビール醸造㈱様のものを常時2種揃えることができています。そして、ビールとともにご好評いただいているソーセージにも実はご縁があり、日本で唯一ドイツ優良品質公認証をうけた片瀬山の名店「尾島肉店」が閉業されることになったところを弊社が引き継ぐことになったのです。尾島マイスターの味が守られたとお客様に喜んでいただいています。

積極的に商標登録をされていますが、貴社にとって商標登録とはどのような役割があるのでしょうか。

実は過去に他社の商標登録と同じ店名を使用してしまい、指摘を受けたという苦い経験をしたことがあるんです。
その経験から、現在は新しい店舗を開店する際に商標登録をするようにしています。
弊社では、できるだけ現場に裁量をもたせスタッフに頑張ってもらうことが企業にとっても従業員にとっても良い結果になると考えているのですが、その分、現場が安心して日々の業務を行えるよう環境を整えることが会社の役目だと思っています。

お店づくりの中で、どのようなことを大切にされているのでしょうか。

新店舗を出店する際は、商業施設からの要望や地域性を踏まえてブランディングをし、私が実際に現場をまわれるエリアでの出店を基本としています。地域性を尊重し、常に本部が現場をサポートできる距離感が、信頼関係の醸成につながると考えているからです。
また、先程も申し上げた通り、できるだけ現場の意見を尊重するようにしていますが、この「鎌倉１１２９」という店名も実は従業員によるネーミングです。「いい国作ろう鎌倉幕府」の語呂と、「良い肉」をかけていて、ユニークで覚えやすいということで決定しました。
そして、一番大切なのはお客様の信頼です。例えば「Ｂｔａｐｓ」はアルコールがメインで、肉以外の専門知識が必要になるので、せっかく来てくれたお客さまをがっかりさせたり、迷惑をかけて信頼を失ったりすることがないよう、クラフトビールに詳しい人材を探し採用しました。ビールの仕入れやメニュー開発、情報発信なども現場に任せることで、有難いことにビール好きはもちろん、色々な種類のビールを少しずつ飲みながら、料理も食べたいという女性のお客様からも評価をしていただいています。
これからも、かかわるすべての人とのご縁を大切にしていきたいですね。