おはようございます。
弁理士の渡部です。
先のブログ「ネーミング採用の留意点」では、ネーミングの分類として、「造語商標」「恣意的商標」「暗示的商標」「記述的商標」「一般名称」の5つがあることをお話ししました。
本日は、このうち「恣意(しい)的商標」についてお話しします。
恣意的商標とは、それ自体は意味を持った言葉ですが、商標を使用する商品やサービスの品質を表さない言葉からなる商標です。
Apple、スカイラインなどが恣意的商標の例になります。
「Apple」は、リンゴという意味がありますが、アップル社がこの商標を使用する商品「パソコン」「スマートフォン」の品質を表さない言葉になります。
「スカイライン」は、地平線という意味がありますが、日産自動車がこの商標を使用する商品「自動車」の品質を表さない言葉になります。
恣意的商標は、造語商標よりも顧客に覚えてもらいやすく認知のスピードも速いという点で優れています。
また、造語商標と同様に、商標登録の可能性も高いです。
ただし、認知後の定着性については造語商標よりも弱く、権利の強さは中程度です。
まとめると、次のとおりです。
記憶しやすさ | |
認知のスピード | |
認知後の定着性 | |
商標登録の可否 | |
権利の強さ |
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