おはようございます。
弁理士の渡部です。

「iPhone」のブランドで世界的に展開しているアップル社。
今日、これほどまでに消費者に浸透しているブランドですが、実は、日本において「iPhone」はアップル社の商標ではないのです。

オリジナルモデルが販売された２００７年よりも前に、アイホン社という会社が所有していました。
このままでは、アップル社は、日本で「iPhone」のブランドを使うことができないため、商標「iPhone」の使用を許諾してもらうようアイホン社と協議をすることになりました。

アイホン株式会社の「商標に関するお知らせ」によれば、協議は無事成功したようです。

http://www.aiphone.co.jp/ir/docs/pdf/20080324_2.pdf

商取引がワールドワイドになった現代においても、現在の制度上、商標は各国ごとに取得しなければなりません。
販売先となるいずれかの国で商標が他社に取得されてしまっては、世界統一ブランドを確立することはできないので、調査等の入念な事前準備が重要です。

アップル社は、事前準備を怠ったのでしょうか。
協議を行ってでも、「iPhone」というブランドで展開したいという強い思いがあったのかもしれません。