おはようございます。
弁理士の渡部です。
中国でも、日本のアニメは人気を博しています。
これまで中国では、日本でアニメの放送が行われると、その数時間後にはネットユーザが中国語字幕をつけて中国の大手動画サイトに投稿し、違法に視聴されていました。
日本のテレビ局は、そのたびに違法動画を削除する対策を講じてきましたが、削除に成功しても次から次へと投稿が行われ、収拾がつかない状況でした。
そこで、日本のテレビ局は、発想の転換を図りました。
中国に対して違法対策を強化するだけでなく、ビジネスの観点から中国を取り込んでいこうというものです。
日本のテレビ局は、日本でアニメの放送が終了した約1時間後に中国の大手動画サイトに配信し、中国のネットユーザが無料で視聴できる事業を開始しました。
クオリティの高い動画を提供するだけでなく、毎回、正確な中国語字幕もつけています。
そして、サイトの広告収入を、日本のテレビ局と中国の大手動画サイトで分配する仕組みです。
これと同時に、その大手動画サイトを味方につけ、他の動画サイトに対する違法対策も強化しています。
このように、中国に対し強硬な姿勢を貫くのではなく、ビジネスと違法対策を上手く連携させながら、中国を取り込むビジネスを展開し成功を収めています。
正に逆転の発想です。