おはようございます。
弁理士の渡部です。
模造品を作ることで有名な中国のメーカーが、「iPhone 5」のデザイン特許を取得し、アップルに対して訴訟を起こすか、同社による中国での次期iPhoneの販売を阻止する可能性があると報じられています。
ちなみに、「デザイン特許」というのは、日本では意匠登録のことです。
日本では考えられない知的財産権の活用方法です。
従来の「マネして(自分が)消える」という手法から、「権利をとって(相手を)消す」という手法にシフトしています。
日本では馴染まない手法ですが、日本国内にこの手法が持ち込まれた場合、日本企業も知的財産権への認識を大きく転換せざるを得なくなります。
知的財産権の本来的な役目は、自社の「知的財産」を保護することですが、知的財産権は、排他権という性質もあるので、使い方によっては人を傷つける刃とも化すのです。
これから益々グローバル化する社会において、企業・事業者は、刃を向けられたときに、盾となる知的財産権を持っておく必要があるでしょう。
http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120906/wir12090618030004-n1.htm