おはようございます。
弁理士の渡部です。
スマートフォン等の通信技術について、アップル社がサムスン社の特許権を侵害したとして争われていた訴訟で、東京地方裁判所が、アップル社を勝訴とする判決を出しました。
判決では、アップル社の2機種についてサムスン社の特許権を侵害すると認めました。
しかし、裁判所は、サムスン社が通信業界団体に対し「特許の利用許諾に幅広く応じる用意がある。」と宣言していることを考慮し、「サムスン社は、アップル社と誠実に交渉する義務を尽くさず、損害賠償を求めるのは権利の乱用で許されないとして、特許権侵害を理由に損害賠償請求はできないと結論づけたものです。
特許権の侵害が認められた場合は、少なくとも実施料相当額の損害賠償が認められるのが一般ですが、今回のように、特許権の侵害を認めながら損害賠償は認めないとする判決は珍しいケースです。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013022800617