おはようございます。
弁理士の渡部です。
ソニーの元社員が、ソニーを退職後に、裸眼立体視技術について特許出願を行い、特許を取得しました。
今から10年ほど前のことです。
裸眼立体視技術というと、難しい言葉のようですが、皆さんもご存じの「Nintendo3DS」で代表される技術で、3Dメガネを使用しなくても画面が立体的に見える技術のことです。
ソニー元社員は、任天堂に対し、自己の特許権を侵害しているとして米国で訴えを起こしました。
任天堂に対し、「Nintendo3DS」1台につき9.8ドル(912円)を特許使用料として支払うよう求めています。
同氏は、日本でも同様の特許を取得しています。
「Nintendo3DS」の国内販売台数は、2013年1月現在で1000万台ですから、仮に特許侵害と同氏の要求が認められれば、91億2000万円もの金額に上ります。
特許で一攫千金という話はよく聞きますが、なかなか難しいのが現実です。
しかし一方で、製品のコアとなる他人の特許に抵触してしまうと、大変な損害額となることもまた事実です。
「Nintendo3DS」において裸眼立体視技術は、製品の購買に影響を与える重要な技術ですから、仮にこれが特許侵害となると、損害額も決して安くはないでしょう。
今後の動向が注目されるところです。
http://www.inside-games.jp/article/2013/03/04/64407.html