おはようございます。
弁理士の渡部です。
今日は台風なので、台風にちなんだ話題です。
その昔、「台風を消滅させる方法」という特許が出願されました。
これは、台風の眼が水素によって満たされているという自然現象の存在を前提とし、台風の眼に強力な電波を発射した場合、そこに存在する水素と酸素が化合して水となるので、台風を消滅させることができるという内容です。
これに対し、特許庁は、「自然現象についての誤った認識を前提とするものである」として、この出願を拒絶しました。
出願人は、不服を申し立て最高裁まで争いましたが、結局、認められませんでした。
着想はユニークですが、特許は、実現の可能性がまったくない場合は付与されないのです。