おはようございます。
弁理士の渡部です。

商標登録は、１０年ごとに更新することにより有効期間を延長できます。
逆に更新をしないと消滅することになります。
更新には、「延長」と「消滅」の２つの意味があります。

商標は事業において長く使うものなので、使う人の立場からすれば、更新などせずとも半永久的に商標登録を保持できる制度が理想的です。
更新制度などがあると、逆にうっかり更新し忘れ、大切な商標登録が消滅してしまうというリスクもあります。

ではなぜ、更新制度というものがあるのでしょうか。

実は商標って使わなくなってしまうことの方が多いのです。
理由は、新しい商品名に変更したとか、取り扱い商品が変わったとか、事業そのものがなくなってしまったとか、様々です。

こうしたなか、もし更新制度がないすると、どうなるでしょう。

名前の数は有限です。
使わない商標登録が生き続けると、名前を使いたい人が使えなくなってしまいます。
そこで、使わない商標登録を整理するための制度が必要となりました。
それが更新制度なのです。

つまり、商標を使う人だけ更新し、商標登録の有効期間を延長してください、
商標を使わない人は更新せず他の人のために名前を解放してください、
という制度にしたのです。

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