おはようございます。
弁理士の渡部です。
本日は、商標調査の重要性についてご説明します。
どのような場面に商標調査が必要となるのかといいますと、まず、新たな商品を発売する場合です。
新商品を発売する場合は、他人の商標権を侵害する可能性がないかを調査する必要があります。
この商標調査を怠ると、新商品に対してつけた商品名が他人の商標権を侵害することになり、後々、その商品名を変更することを余儀なくされる場合が出てきます。
商品がヒットしてからその商品名を変えるということは、それまで培ったブランドがゼロになることを意味しますので、将来的に商品名の変更がないように開発時に十分ケアーすることが大切です。
次に、商標を出願する場合です。
商標を出願する場合は、他人の登録商標(商標登録を受けている商標)と同一又は類似の範囲では商標登録を受けることができないので、その範囲に入っていないかあらかじめ調査をしておかなければ、せっかく出願しても特許庁から拒絶査定を受けてしまいます。
しかも、現在登録されている他人の登録商標のなかで一つでも該当のものがあれば商標登録を受けられないので、関連すると思われるすべての他人の登録商標を調査しなければなりません。
同一の登録商標を探すのは比較的簡単ですが、類似の登録商標を探すのは専門的な作業になります。
従来より商標調査は、専門の知識を有する者が行っていましたが、費用が決して安くないために、中小企業や個人事業にとっては負担でした。
しかし、現在はJ-PlatPatから簡易な商標調査を自分で行うことができるようになっています。
J-PlatPatの利用は無料です。
また、その調査精度もデータベース化が進むにつれて正確性を増してきており、効果的に利用することが可能になっています。