おはようございます。
弁理士の渡部です。

商標登録というと、商品の名前について特許庁の審査を受け、審査で認められた場合、他人がその名前を使うことを制限する権利が得られます。
この権利は強く、他人が似たような商標を使うと損害賠償も請求できます。

現在では、商品の名前だけなく、立体的な形状や音楽などの商標も対象となっています。

商標のなかでも、特筆すべきは、地域団体商標というものでしょう。
地域のブランドを守りながら、保護と振興する目的で作られました。

例えば、「大間まぐろ」「下呂温泉」のように、地名＋商品名で申請して認められれば、商標登録を受けた団体だけがその商標を使えるようになります。

現在では、500件を超える登録が進んでいます。

地域団体商標は、商店会、商工会議所、特定非営利団体でも申請できるようなっていますので、その地域の一大ブランドを作っていこうとして申請を行う地域も多いようです。

商標は、その名前を登録するだけの目的ではなく、その商品が持っているブランドのイメージそのものを印象づけるものです。
地域ブランドにとって地域団体商標は、大事な役割を果たすものでしょう。

特に、観光地として昔から有名な鎌倉や逗子などのその土地が持っているイメージと合わせた商品名を使う地域団体商標は、ますます重要になります。
実際に、鎌倉ブランドや神戸ブランドといった地域団体商標が多数登録され、その地域の活性化に一役かっています。