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損害賠償額の4つの計算方法の位置づけ

おはようございます。
弁理士の渡部です。


先のブログ「商標権侵害の損害賠償額の4つの計算方法」では、商標権侵害の損害賠償額の4つの計算方法があることをお伝えしました。


本日は、計算方法1~4の位置づけについてお話しします。


計算方法1で損害額を証明できれば、計算方法1が一番高額なのでよいです。
では、計算方法2~4は何のためにあるのでしょうか。


計算方法2の位置づけは、計算方法1では損害額を証明できないが、計算方法2なら損害額を証明できる場合は、計算方法2で損害額を請求する、というものです。


計算方法3の位置づけも同様で、計算方法1、2では損害額を証明できないが、計算方法3なら損害額を証明できる場合は、計算方法3で損害額を請求する、というものです。


TPPの新たな計算方法4の位置づけも同様で、計算方法1~3では損害額を証明できないが、計算方法4なら損害額を証明できる場合は、計算方法4で損害額を請求する、というものです。


証明は、計算方法1が最も難しく、計算方法2が次に難しいです。
計算方法3、4は、計算方法2よりも易しく、両方とも同じくらいです。


どの計算方法で請求するのが最適であるかについては、事件の内容や証拠によって異なるので戦略を立てて進める必要がありますが、TPPによって新たな計算方法が加わることは、商標権者にとって選択肢が増えるので損害賠償を請求する上で有利になるといえます。



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