おはようございます。
弁理士の渡部です。
インターネットでは、個人が飲食店を訪れ、そこで出た料理の写真を撮り、料理の感想とともに記事として掲載する行為が珍しくありません。
このような行為は、マナー違反の問題として取り上げられていますが、違法性はないのでしょうか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120210-00000006-jct-soci
一つに「著作権」の問題が考えられます。
著作物とは、
「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」
と定義されています。
料理(又はその盛り付け)自体は、思想や感情を表現したものではないので、著作物に該当することは少ないと考えられます。
著作物に該当しない以上、その写真を撮る行為が著作権の侵害になるものではないといえるでしょう。
ただし、著作権の侵害には該当しなくても、飲食店が撮影を拒否した場合は、トラブルの原因となりますので控えるのが無難です。
過度な感想も、同様です。
一方、写真は著作物に該当しますので、飲食店の料理を撮影した写真は、その撮影者である個人が著作権を有することになりますので、ブログ等に掲載された写真を無断でコピー等するのは、著作権の侵害となる場合があります。