おはようございます。
弁理士の渡部です。

更新しなかった商標登録はいつ消滅するのでしょうか。

この問いは、商標登録が更新されなかった場合にこれと同じ商標がほしいときは、いつ出願したらいいのか、という問いにつながります。

商標登録には、１０年という有効期間があります。
更新手続は、この有効期間が終わる６ヶ月前から、有効期間の最後の日までに行うことができます。
例えば、１２／１０に有効期間が終わるとすると、更新手続は、６／１１～１２／１０に行うことができます。

では、更新手続できる期間が過ぎたら商標登録は消滅するのでしょうか。

いえいえ、すぐには消滅しません。
更新手続できる期間が過ぎても、さらに６ヶ月間は更新手続を行うことができます。
ただし、この場合は、料金のペナルティがあります。

では、有効期間から６ヶ月を過ぎたら商標登録は消滅するのでしょうか。

いえいえ、まだまだ完全には消滅しません。
有効期間から６ヶ月を過ぎても、地震、災害など、更新できないやむを得ない事情があれば、最大でさらに６ヶ月猶予が認められます。

この６ヶ月を経過すると、すなわち、有効期間から１年を過ぎて初めて商標登録は完全に消滅することになります。

商標登録は早いモノ勝ちですからできるだけ早く出願した方がよいですが、目安として、更新手続できる期間が過ぎれば、更新する意思がないとみて、出願するとよいでしょう。
ただし、そこから完全消滅までに１年はかかるので、審査には１年以上かかります。
気長に待つ必要があります。

使わなくなった商標を他の人のために解放するための制度とはいえ、大切な商標登録ですから、うっかり消滅を防止するため何度も確認するようになっているのです。

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