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標準文字商標って本当のところどうなの?

おはようございます。
弁理士の渡部です。


標準文字商標についてご質問をいただくことが多いので、ポイントをブログにまとめてみました。
標準文字商標をご存じない方もいらっしゃると思うので、標準文字商標とは何か、というところからご説明します。


商標出願の願書に商標の見本を添付せず、文字をタイプして出願することができます。
願書にタイプした文字が商標として取り扱われます。
これを標準文字制度といいます。


あたかも文字そのものを出願するかのように見えるので、標準文字制度についてしばし誤解を受けることがあります。


標準文字商標は、見た目に特徴のない文字で権利が取得、保護されているため、顕著に特殊な字体の使用は権利範囲に入りませんが、書体や文字種が異なる程度の差異はその権利範囲内と認められます。


しかし、注意しなければならないのは、標準文字商標は、決して、見た目の要素を持たない権利が発生しているのではないという点です。
例えば、標準文字商標として「特許太郎」という商標権を取得した場合、「特許太郎」という文字が含まれるあらゆる商標に対して権利行使ができるわけではありません。
すなわち、外観的特徴が重要な要素となる商標に対しての権利行使はできないのです。


商標の外観的特徴を主体に保護を求める場合にはロゴ商標を出願し、それ以外の場合には標準文字商標を出願するのがよいでしょう。


標準文字商標について商標出願する場合は、次の注意点がありますので、併せてご確認ください。


・指定文字以外の文字は使えない
・ロゴと組み合わせることはできない
・文字数はスペースを含む30文字まで
・スペースは2個以上続けて使えない
・縦書きはできない
・複数の行にわたって表記できない
・文字ごとに文字の大きさを変えることはできない
・文字に色を付することはできない
・半角文字は使えない



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