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知的財産の話、初級編「4種類の知的財産権のそれぞれの有効期間」

おはようございます。
弁理士の渡部です。


昨日に引き続き、知的財産権の基本についてです。
特許庁で登録し、独占的に使用することのできる権利は「特許権」「実用新案権」「意匠権」「商標権」の4種類あることは、先のブログ「4種類の知的財産権」でご紹介しました。


本日は、それぞれの権利が維持される期間についてまとめてみます。


「特許権」は、「出願した日」から20年間です。
「実用新案権」は、「出願した日」から10年間です。
「意匠権」は、「登録された日」から20年間です。
「商標権」は、「登録された日」から10年間です。


ここで注意して欲しいのは、「出願した日」から数える権利と「登録された日」から数える権利に分かれることです。


「特許権」は、「出願した日」から20年間保護されますが、出願してから審査請求、審査、応答、登録と手続が続き、登録まで数年かかる場合もあります。
仮に出願から登録まで3年間かかったとすると、残りは17年間。


アイディアを製品化し、販売し、収益の上がる状態まで定着させるのにも時間がかかりますので、出願してからのスピード感は非常に重要です。
製品がやっと実現、販売したところで特許権の保護期間が終了、となってしまわないように「出願した日」から日にちがカウントされることは心に留めておいてください。


またこの4つの権利の中で、唯一更新制度があるのは「商標権」です。
商標権は長く使用すればするほど、その名称やマークの上に「信頼」が蓄積していきます。
もともと「使用者の信用維持を目的とした権利」であるため、登録後10年が経過しても使用者が継続して利用することを希望する場合は、更新し、引き続き独占的に使用することができます。


創業◯百年などという、長年使った名称をしっかりと保護していくことのできる法律なのです。
ただし、更新はお忘れなく!



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