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著作権で保護できるのは「表現」だけ

おはようございます。
弁理士の渡部です。


本日は、先のブログ「秘伝のレシピは著作権で守れないの?」の続きです。


著作権で保護できるのはあくまで「表現」であって、「アイデア」までは保護できません。


ここでよく分からないのが、「表現」と「アイデア」の関係です。
この2つはどのような関係になっているかというと、どれぐらい具体的かというレベルの違いにあります。


「アイデア」は、「表現」よりも抽象的な内容になります。
「アイデア」の場合、例えば、「木は、幹から枝が生えている。」をアイデアとして捉えると、枝が2本でも3本でも極端には100本でも幹から生えていれば、ここでいう「木」に該当します。


これに対し、「表現」の場合、「私の家の木は、2本の枝が幹から生えている。」という表現と、「私の家の木は、100本の枝が幹から生えている。」という表現は、「2本」「100本」という点で違っていますので、表現が異なります。


つまり、「表現」とは、文章などで表された内容という意味です。
これに対し、「アイデア」とは、文章などで表された内容ではなく、そこに現れた考え方になります。
この点で、アイデアの方が多くの表現を包括することができます。
アイデア(広い) > 表現(狭い)の関係といえます。


ですから、レシピの話に戻ると、できれば料理の作り方というアイデアの点で本当は保護できれば一番なのです。


次回は、「秘伝のレシピを真似されない著作権の工夫」についてお話しします。



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