おはようございます。
弁理士の渡部です。
聞き慣れないかもしれませんが、「開放特許」というものがあります。
これは何かといいますと、大企業が出願し特許を取得したが、自社の製品に使わなくなったために、一定の条件のもと第三者に自由に使ってもよいとして開放した特許のことです。
一つの技術を開発するには、一般に多額のコストがかかります。
中小企業では、技術開発に多額のコストをかけることがなかなか難しいという事情があるので、こうした開放特許のなかで自社の製品に応用することができるものがあれば、それを使わせてもらうことで、開発費を抑えることができるというメリットがあります。
一方、大企業にとっても、せっかくコストをかけて開発し特許を取得したが、それが使われずに埋もれてしまうよりは、中小企業に有効活用してもらった方がメリットがあります。
紹介の記事では、中小企業が開放特許を使って抗菌性のある包丁を開発した事例が紹介されています。
開放特許の問題で一番のネックは、マッチングです。
開放特許のなかで中小企業のニーズにピッタリとマッチするものがなかなかないというのが現状で、現在、開放特許を生かした新ビジネスを考える上で、マッチングの問題をどうクリアするかが課題となっています。
http://www.iwate-np.co.jp/economy/y2013/m01/e1301194.html