おはようございます。
弁理士の渡部です。
IoTでは、モノにセンサーを取り付け、センサーから得られる情報をサーバで処理するというのが基本的な枠組みとなります。
先のブログ「IoTの特許戦略『ITとの違いは対象』」で紹介したミシュランの事例では、タイヤ(モノ)にセンサーを取り付けています。
これからの技術がIoTに向かうことを考えると、まず、数多く販売されるタイヤについて特許を押さえておけば有利です。
でも、タイヤにセンサーを取り付けただけの構成で特許が取得できるのでしょうか。
この場合、2つのアプローチで検討します。
1つ目のアプローチは、まず、センサーを取り付けたタイヤ自体が従来から存在するかどうかを調べることです。
もし存在しなければ、センサーを取り付けたタイヤについて特許の取得を検討することができます。
タイヤにセンサーを取り付ける必要性は、背景にあるIoTによる処理(サーバでの処理)を行うためです。
したがって、IoTで何を目的とした処理を行うか(課題)が知られていなければ、タイヤにセンサーを取り付ける必要性もまた知られていないわけで、特許庁の審査で「従来の技術から容易に考えついた」という理由が説明できないからです。
次回は、「モノの特許、第2のアプローチ」についてお話しします。
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