おはようございます。
弁理士の渡部です。
TPPといえば、日本では農業や医療への影響がクローズアップされていますが、著作権も交渉の対象となっています。
TPPで著作権に関して提案されている事項は、主に4つです。
第1は、著作権の保護期間を延長することです。
現在、日本は、著作者の死後50年間を保護期間として定めています。
TPPでは、これを著作者の死後70年間まで延長することを提案しています。
第2は、著作権の侵害があった場合に、権利者の訴えを不要とすることです。
現在、日本は、著作権の侵害があっても、権利者の訴えがなければ刑事罰を問うことができません。
これは、著作権の侵害があっても、権利者がよいといえば合法になり、ダメといえば違法となる性質があるので、権利者の意思を尊重しようという理由です。
TPPでは、海賊版等の取り締まりを容易にするため、権利者の訴えの有無にかかわらず罪に問えることを提案しています。
第3は、著作権侵害に対する法定賠償金を導入することです。
第4は、3ストライクルールなどを導入することです。
こうした提案を日本が受け入れることとなった場合、総じて、著作権関係は、今よりもずいぶん厳しい規制がひかれることになります。
http://news.livedoor.com/article/detail/7505782/