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ジェネリック医薬品と特許

おはようございます。
弁理士の渡部です。


厚生労働省の医薬品産業ビジョンによれば、医薬品の研究開発において、候補化合物でみた成功確率はわずか11,300分の1(=0.009%)であり、1つの医薬品に費やす開発費は260~360億円、必要な期間は11~12年といわれています。


このように医薬品は膨大な開発費をかけて開発されるので、製薬会社は、通常、新しい成分の医薬品を開発すると、独占販売により収益を確保するため、特許を取得します。
最初に市場で発売された医薬品を「先発医薬品」といいます。


これに対し、先発医薬品の特許が切れた後に同じ成分で作って発売された医薬品を「ジェネリック医薬品」といいます。
特許は出願日から約20年で終了し、誰でも利用することができる技術として開放されるので、ジェネリック医薬品が市場に出回るのは、先発医薬品の特許出願日から約20年後ということになります。


なぜジェネリック医薬品が安いのか。
それは、ジェネリック医薬品は、先発医薬品の成分を特許出願の内容等から知ることができるので、先発医薬品ほど開発費がかからないからです。
先発医薬品の開発費が260~360億円に対し、ジェネリック医薬品の開発費は3000~5000万円程度です。


ただし、実際の薬代は、安くなるといっても、開発費の比率ほど安くはなりません。
先発医薬品の3~6割程度です。





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