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優れたブランド名にみる「きのこの山」

企業は、よい商品を作るだけでなく、消費者に愛され、記憶に残るブランドを築くことが重要です。
そのためには、ブランド名の選び方が非常に肝心。
「きのこの山」のように長年にわたり愛されているブランド名は、私たちに多くのヒントを与えてくれます。
本記事では、ブランド名を決める際に重要な「ブランディングの観点」と「商標登録の観点」の両方を踏まえ、どのようにして効果的なブランド名を作り上げることができるのかを解説します。

この記事を書いた人
弁理士 渡部仁

将星国際特許事務所、所長。ブランド・マネージャーの資格を持ち、中小企業のブランディングと商標登録の支援に数多く携わっている。特許はAI、IT、ビジネスモデルを専門とする。講演活動も積極的に行っており、神奈川県優良産業人表彰を受賞している。

ブランド名を決める2つの観点

ブランド名を決める場合は、「ブランディングの観点」と「商標登録の観点」という2つの観点を考慮する必要があります。

ブランディングと商標登録の両方の観点から優れたブランド名を採用

ブランディングの観点で優れたブランド名

ブランディングの観点として、ブランド名の大切な役割は、消費者に覚えてもらうことです。

消費者は、ブランド名を商品のよさと紐付けて覚え、CMやお店でブランド名を再び目にしたときに商品のよさを思い出し、リピート購入します。
この購入行動において、ブランド名が覚えやすいものであれば、数少ない購入でもリピート購入につながります。
したがって、ブランディングの観点からみた第1のポイントは、覚えやすいブランド名にすることです。

ここで、皆さまにイメージしやすいように「商品のよさ」と書きましたが、ブランディングの観点からいうと、消費者に思い出してもらいたいのは「ブランドイメージ」です。
ブランドイメージとは、商品のよさを含む価値のことです。
つまり、企業は、商品の販売を通じて、ブランド名をブランドイメージと紐付けて消費者に覚えてもらい、消費者がブランド名を再び目にしたときにブランドイメージを思い出し、リピート購入につなげます。
ブランド名を目にしたときに、ブランド名からブランドイメージを想起することができれば、消費者はより覚えやすくなります。
したがって、ブランディングの観点からみた第2のポイントは、ブランドイメージを想起させるブランド名にすることです。

商標登録の観点で優れたブランド名

次に、商標登録の観点として、ブランド名の大切な役割は、商標登録を受けられることです。

商標には、普通名称、記述的商標、暗示商標、恣意的商標、造語商標という5つのカテゴリがあり、このうち、普通名称や記述的商標では登録を受けることができません。
したがって、商標登録の観点からみた第1のポイントは、暗示商標、恣意的商標又は造語商標をブランド名にすることです。

また、先行登録の商標と似ている商標は登録を受けることができません。
したがって、商標登録の観点からみた第2のポイントは、先行登録の商標と似ていない商標をブランド名にすることです。

では、ブランディングと商標登録の両方の観点から「きのこの山」をみていきましょう。

きのこの山のブランドコンセプト

「きのこの山」のブランドコンセプトは、「みんなに、おいしく、おもしろく」というシンプルながらも心に残るものです。
このコンセプトは、単に口にするだけのおいしさを追求するのではなく、消費者の日常に小さな幸せと楽しさをもたらすことを目指しています。
商品の開発はもちろん、マーケティングにおいても、このコンセプトが大きな指針となっているのです。
例えば、季節やイベントごとに異なるパッケージデザインを展開することで、消費者にとっての新鮮味を維持し、話題性を生み出しています。

ブランド名「きのこの山」の由来とは

「きのこの山」のブランド名には、独特な発想があったことをご存じでしょうか。
横文字の商品名が当たり前とされていた時代背景の中で、「きのこの山」はあえて日本らしさを表現することを選びました。
「きのこ」という親しみやすい文字をブランド名に採用することで、自然への憧憬や温かみを感じさせるブランドイメージを打ち出すことができたのです。
さらに、「山」を加えることで、ふんわりとした優しさとともにダイナミックな自然の力強さも表現されています。
こうした日本の情緒を大切にした命名が、多くの消費者に支持されることとなりました。

きのこの山の歴史 引用:明治社HP

革新的なパッケージデザイン

従来のチョコレート菓子とは一線を画すパッケージデザインも、「きのこの山」の特徴の一つです。
多くのチョコレートがブラウン系の色調で包まれる中、「きのこの山」は緑色を基調としたデザインで、静かな里山の情景を思わせます。
これは、ただ目を引くだけのデザインではなく、いつの時代も変わらない日本人の心の風景を呼び起こし、消費者に安らぎを与えることを意図しています。
パッケージには、「ほっとひといき」という言葉も添えられ、忙しい日常から一時脱出してホッとする時間を提供してくれるのです。

「きのこの山」「たけのこの里」初代パッケージ(上段)と2008年からのパッケージ 引用:特許庁HP

きのこの山のブランド名の評価

ブランディングの観点について、「きのこの山」のブランド名は、親しみやすく、覚えやすいので、基本となる第1のポイントが押さえられています。
また、「きのこの山」のブランド名は、その文字自体からは、郷愁、自然、人間の優しさというイメージを想起させるものですが、パッケージデザインやプロモーションと相まって、「みんなに、おいしく、おもしろく」というイメージを全体として想起させているので、第2のポイントも押さえられているといえます。

商標登録の観点について、「きのこの山」のブランド名は、商標登録を受けているので、第1、2のポイントが押さえられています。

第1330075,5712015,5994108,6362553号 第6031305号 引用:J-PlatPat

まとめ

ブランド名が持つべき特性は、商品の単なる名称を超え、消費者の心に深く根付き、ブランド価値を高める役割を果たすことです。
「きのこの山」のように、覚えやすくブランドイメージを効果的に伝え、同時に法的に保護されたブランド名は、市場での成功に不可欠な要素です。
新たな事業や商品を立ち上げる際には、ぜひとも「ブランディングの観点」と「商標登録の観点」の両方を踏まえ、魅力的なブランド名を採用することをお勧めします。
それが、市場での成功への第一歩となるでしょう。

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